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ガス産生調圧説は疑似科学である。

科学の手法とは、実験結果が再現でき、他者が間主観的に検証可能であるということ
(Intersubjective verifiability)である。科学の手法とはあくまで現象の再現性であり、メカニズムの解明のことは指していない。(以下も青字は Wikipedia より)

「あることをすると必ずある現象が生じる。そして再現性があり、検証可能であること」これが科学の手法。バネ定数低下耳に3Mテープを貼付すると、調圧時間(圧半減期)の短縮とDPOAEの出力上昇とSCの低下という現象が、ほぼ全例に認められ再現可能であり、検証可能である。日本耳鼻咽喉科学会は、科学を否定している、あるいは黙殺している。

一方、疑似科学(: pseudoscience, : pseudo-science)とは、表面だけの科学や、誤った科学のことであり、科学的方法に基づいていると誤って考えられたり、あるいは科学的事実だと(間違って)位置付けられた、一連の信念のことである。疑似科学(pseudoscience)という言葉は、科学哲学で伝統的に用いられてきた。

マリオ・ブンゲによる指摘

理論物理学者で科学哲学者のマリオ・ブンゲ(英語版)が 1984 年に挙げたもの。1~5 まで

1. 融通性に乏しく、一般に新たな研究の妨げになる。

ガス産生調圧理論は確立されたと主張する。そして他の理論とは討論の余地さえ与えない。そしてその理論に他の分野(生化、生理、物理その他)の専門家の検証さえ受け入れない。ガス産生調圧は日本耳鼻咽喉科学会の宗教的教義のようになり、それと矛盾する科学的事実は全く教義に反することになり、議論すらない。

2. 一般に、支持者は、研究していない信奉者からなっている。

ガス産生説支持者の科学的でないものまで論文になり、それを読んだ者が信奉者になる。白い巨塔!! 学会は学術団体ではなく宗教団体ですか。

3. 現象の殆どが信奉者にしか証明できず、その多くが超自然的効果をほのめかしている。

ガス産生は多くの研究者(信奉者)によって確立されたものであるからと主張するだけで私の理論に対して何も反論せず、自らの理論の正しさを立証しようとしない。圧の非平衡から平衡への緩和現象(自然現象)を無視し、超自然的効果をほのめかす。長崎大の耳管通過性は良いにもかかわらず、圧平衡が生じにくいとする自然科学ではあり得ない論法も、超自然的効果をほのめかしている。ガスを産生すること自体超自然的効果である。

4. 根拠とする議論の多くが、時代遅れか、信頼できない文献からの引用か、証明不可能なものである。論の立て方に明確さや首尾一貫性がかけている。

中耳腔乳突蜂巣の粘膜は体表呼吸(ガス交換)をしているという、既に存在する生物学的、生化学的事実を中耳腔だけ特別であるかのようなバイアスをかけている。 乳突蜂巣の発育は後天的であるという説、先天的であるという説、両方の説を認めたままで、結論を出さないでいる。耳管を結紮すると、中耳は陽圧になる、陰圧になる、両方の説を認めたままで結論を出さないでいる。全く明確さと一貫性に欠ける。乳突蜂巣の発育が良い程調圧能は良い、発育が悪い程調圧能は悪い。耳管を結紮すると必ず陰圧になる、あるいは必ず陽圧になるというのが科学である。

中耳は肺と同じだと言いながら、肺の85%を占める肺胞が何故、陰圧を保ったまま肺胞の形を保っていられるのかを知らない。肺胞はサーファクタントの表面張力(単位はミリ N/m で、バネ定数と同じ)を喪失すれば気体粒子を吸い込めなくなり、形が無くなり、ペシャンコになる。それをアテレクターシスという。中耳腔も全く同じである。だから肺と同じというのなら、中耳バネ定数(N/m)を低下させたり、喪失することは、陰圧を作れなくなり気体粒子を吸い込めないことを意味することすら理解できない。肺胞はガスを産生しているのですか?中耳バネの力を失ったら中耳は紙風船と同じで、元の形を持たず陰圧も陽圧もできない。耳鼻科医なら必ずこのような鼓膜を何度も見ているはずである。

Tube 留置後の効果の確認を勧めない。滲出液の貯留さえなくなれば治癒したと言う。その後患者たちがどんなに調圧不良で苦しんでいるのかを知らない。全て「耳管機能が悪い」と説明している。しかし不思議なことに「乳突蜂巣のガス産生能が悪い」と説明しているのを聞いたことがない。

5. 数学が使われることがめったになく、論理的な議論が欠けていることが多い。

気体の状態方程式や圧緩和現象の指数関数(自然現象)、そしてティンパノメトリーの原理である物理学(ニュートンの運動方程式)には全く触れていない。その結果ピーク圧=中耳圧、あるいはピーク圧=圧差という大きな間違いを犯してしまった。function:関数、機能とはあることをするとあることが必ず起こることを意味し、functionの説明でよく使われる自販機で例えれば、①100 円を入れると②コーラのボタンを押せば③コーラが出る。この自販機はfunctionを持っているという。耳管は①圧差ができると②耳管を開けば③気体粒子が通るというfunctionを持っている。したがって圧差を作らなければ耳管を開いても機能してないように見える。中耳バネ定数の低下が進むとその①圧差が作れなくなっていく。圧差は何によって作られるのか議論しようともしない。圧差とは中耳バネ応力そのものである。その結果、ピーク圧が戻らない現象を耳管機能(function)が悪いからと断定してしまうことになった。|ピーク圧|の値と圧差の値は同じではない。

ハインズによる指摘

1988年、アメリカ合衆国の神経学者のテレンス・ハインズ(英語版)は自著において疑似科学の傾向を以下のようにまとめた:1~3 まで

1. 反証が不可能であること(カール・ポパーの提唱する反証可能性の欠如)

Tube留置後 { 乳突蜂巣がそれにより発育したのか。
年齢により発育したのか。
は、立証不可能であるにもかかわらずtubeにより発育したと断定している。が反証も不可能である。

2. 検証への消極的態度

乳突蜂巣の発育と調圧能との相関の検証は、全く提示しない。乳突蜂巣や中耳腔に分布する血液中のガス分圧合計と中耳腔内ガスの分圧合計が一致するかどうかすら提示しない。乳突蜂巣や中耳腔に分布する血液のガス分圧の合計は外気圧には達しない。従って中耳粘膜の外呼吸(体表呼吸)によって出現するCO2、あるいは耳管咽頭口のCO2を含んだ気体由来のCO2にも関わらず、ガス(CO2) 産生してCO2が増加したかのような根拠のない理論を持ち込んでいる。

3. 立証責任を転嫁する

ガス産生調圧説論者に私の理論を述べると、大きな学会で討論してくださいと立証責任を転嫁する。そして大きな学会で発表しても(6分や7分では無理)質疑応答は全くない。

菊池聡による指摘

心理学者の菊池聡によれば、疑似科学の本質は、科学とは未知のものを実験や系統的な観察によって事実確認することで実証する手続きで、誰でも検証可能で再現可能であるため、疑似科学には科学であるために必須な手続きが欠落しているとしている。1~3 まで

1. 比較対照条件を軽視し、人間で立証することに無理解であり、条件の統制されないただのエピソード的な話題を一般化する

中耳バネ定数低下耳に3Mテープ貼付すると調圧能の著しい変化をみせるという現象は、すべて人間で認められた。全例に調圧能(圧半減期)の著しい短縮とDPOAE の出力の上昇とティンパンノグラムのSCの低下をみせるという事実に全く無理解である。この現象は再現性もある、検証も可能である。これは科学そのものであるにもかかわらず、座長自ら「釣り合いの式が難しい」とコメントを述べるだけで何の反応も見せないし、理解しようともしない。問うべきは、あるいは興味を持つべきは、「再現性があるかどうか」である。これが科学的なコメントと言えますか?日本耳鼻咽喉科学会総会ですらそうです。本当に学術団体と言えるのでしょうか。物理学者のコメントです。「彼らは、ガス産生調圧論者への忖度を考えているのではなく、自らの損得を考えている」と。

2. 既に確立されている科学的知識と整合しない

自然科学で、すでに確立している偉大な科学的法則と全く整合しない。気体状態方程式、ティンパノメトリーの原理、指数関数、緩和現象、体表呼吸等

3. データの解釈が歪んでいる

副鼻腔、咽頭、喉頭は体表呼吸をしていることは、生物学的に知られている。他の体表呼吸(ガス交換)はガス産生(気体粒子の増加)がなく、中耳の体表呼吸(ガス交換)だけにガス産生(気体粒子の増加)があるというのは、体表呼吸にバイアスをかけている。そしてピーク圧=中耳圧として理解していることが間違いの最たるものである。ピーク圧と中耳圧は全く違うものであるのに関わらず、縦軸にティンパノメトリーのピーク圧の値を中耳圧の値とし、勝手に置き換えエビデンスにしてい る。全くエビデンスにならない。酷な言い方をすれば、マイナス圧が地球上に存在しているかの誤解すら招く。それは絶対0度(-273℃)以下の温度は存在しないのと全く同じである。耳鼻科医だけがそれが存在していると言われても平気でいる。

まとめ

ガス産生調圧を疑似科学であると公に主張することは、もしそれが間違っていたら名誉毀損になる。ガス産生調圧論者は私を名誉毀損で訴えることもできる。できれば、そうして欲しいと願っている。正々堂々と科学者の前で公に討議したいと願っているからであ る。しかし彼らはそれをしない。表沙汰になることは、日本耳鼻咽喉科学会の科学的事実の黙殺と隠ぺいという大不祥事であるからである。既に名市大において、耳管開放症による中耳バネ定数低下耳に 3Mテープ貼付によるSCの低下は、検証されている。おそらくDPOAEの出力上昇も検証しているはずであろう。何故なら3Mテープ貼付前後でDPOAEを施行してみることは、無侵襲で倫理的に何の問題がないからである。していないとすれば、研究の場であるべき大学として怠慢であり、科学の黙殺である。しているとすれば、科学的事実の隠蔽である。
ましてDPOAEの出力上昇は、中耳の固有振動数を上昇させたという名市大の症状消失のメカニズムの仮説に対するある意味、裏付けでもある。そしてDPOAEの出力は中耳固有振動数(鼓膜物理的特性の変化)に影響を受けるという事実は新知見であり、今後の研究の足場となる。

私は人の身体についての科学にガス産生調圧説のようなエセ科学が横行するのを認める訳にはいかない。人間、医師としての倫理に全く反しているからである。

中耳にとって悪いのは、陰圧(圧差)ではなく大きな鼓膜内陥である。この内陥は中耳バネ定数が下がれば極小さな陰圧(圧差)でも大きな内陥になる。小児滲出性中耳炎後遺症疾患群は、陰圧(圧差)を解除できないことが原因であるとされている。確かに陰圧(圧差)がなければ鼓膜の内陥はない。しかし極小さな陰圧(圧差)でも大きな内陥は出来る。それは中耳バネ定数が低下した時である。それこそが後遺症の原因である。

最後にはっきりしているのは、日本の耳鼻咽喉科学会は科学を黙殺し、疑似科学を流布し、耳の治療に当たっているということである。Tubeの目的の不透明さ、Tube留置時期の曖昧さ、Tube留置部位のいい加減さ、小児滲出性中耳炎後の follow における注意点において、それが端的に表れている。
「中耳の治療において守るべきものは弾性、剛性を担っている鼓膜固有層である。」

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